年間第16主日2021年7月18日

 先週の日曜日は12人の弟子派遣について考えました。今日は、弟子たちの宣教活動の成果について考えてみましょう。今日の聖マルコの福音書では、「使徒たちはイエスのところに集まって来て、自分たちが「行ったことや教えたこと」を残らず報告した。」と語っています。弟子たちが報告した「行う事と教える事」という二つの言葉は、私たちの使命を理解するうえでとても大切です。それは、イエス様は神様の国を「行いと言葉」を通して示したからです。実際、弟子たちの使命と私たちの使命は全く同じです。つまり、私たちも「行いと言葉」を通して神様の国があることを確かなものにさせなければなりません。弟子たちの宣教活動の結果、大勢の人々がイエス様のことをよく知りたいと集まってきました。弟子たちは何を行い、何を語って、多くの群衆を引き付けることができたでしょうか。それは、弟子たちの互いに愛し合う姿、赦し合う姿、そして、共に祈ること、貧しい人々と病気の人々へ手を差し伸べること、最後に、人々の前に良いお手本になることです。しかも、これらすべての「行いと言葉」は、弟子たちからでたものではなく、聖霊の働きによるものでした。このことは聖書の中で次のように語られています。「実は話すのはあなたがたではなく、あなたがたの中で語ってくださる父の霊である」(マタイ10:20)聖霊によってのみ、私たちは父の御心を行うことが出来るのです。私たちは聖霊に従って生きなければなりません。私たちは神の担い手であり、神の道具なのですから。これはイエス様が私たちに教えてくださった使命を実現させるのに、とっても大切なことです。

 「イエスは、船から上がり、大勢の群衆を見て、飼い主のいない羊ような有様を深く憐れみ、色々と教え始められた。」イエス様たちは疲れて、空腹であったにも関わらず、深い憐れみによって動かされ、教え始められました。ここに聖霊が働いています。

 皆さん、聖霊の働きに導かれ、弟子たちが行ったように、お互いを尊重し合う、認め合う、理解し合う、助け合う、気を配り合う、そして、願いをひとつに共に祈ること、こういったことを私たちの家庭の中でも、仕事場でも、社会の中でも、心がけて行きましょう。友人であるか滴であるかに関係なく、私たちは心を一つに、お互いに愛し合う事が大切です。神様が預言者と使徒たちを呼ばれたように、私たちも、この使命を生き、神様から祝福される人生を送るようにしましょう。アーメン。