幸せな平和を実現する人々ーともに平和を築くように招かれて

イリネル・ドボシュ神父
(カトリック亀有教会 主任司祭)
親愛なる兄弟姉妹の皆さんへ
8月は日本のカトリック教会において、平和週間として広く記憶され、広島(8月6日)と長崎(8月9日)の悲劇が追悼されます。これらの苦しみの日々は、私たちにとって希望への叫びであり、人類の未来に対する道徳的・霊的責任への招きでもあります。
イエスは福音の中でこう言われました。「平和を実現する人々は、幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる」(マタイ5・9)平和を築くとは、単に争いを避けることではなく、愛の実践、理解しようとする心、赦しの勇気、そして隔てではなく橋をかけようとする意志を意味します。今日の世界は、争いや分裂、暴力と憎しみに満ちています。平和はもはやただの祈りの言葉ではなく、具体的な生き方として求められています。家庭で、地域で、教会共同体で私たち一人ひとりの中に、平和の種はまかれています。小さな優しい言葉、一つの祈り、静かな沈黙、困難な赦しそれらすべてが平和の始まりです。平和は政治家や指導者だけの仕事ではなく、私たち全員が担う使命なのです。
個人的な話になりますが、私の名前「イリネル」は、ギリシャ語の「エイレーネー(εἰρήνη)」から来ており、「平和」を意味します。ですから、このテーマは私自身にとっても非常に大切であり、日々の生活の中で平和を生きることへの招きでもあります。今月、皆さんとともに平和のために祈り、和解と対話の行動を始めていきましょう。平和をただ願うだけでなく、自らがその担い手となれるように。平和の元后マリアが、私たちと全世界のために取り次いでくださいますように。 主の祝福とともに



